莫逆家族 -バクギャクファミーリア- (2012)

田中宏の同名人気コミックを、お笑いコンビ、チュートリアルの徳井義実主演で映画化した、元不良たちの熱い生き様を描くドラマ。少年時代につるんでいた仲間たちが、とある事件をきっかけに再び“家族”としての絆を取り戻していくさまが、激しい暴力描写と共に描かれる。監督:熊切和嘉。

莫逆家族 -バクギャクファミーリア- (2012)のあらすじ

かつて17歳で関東一の暴走族・神叉のトップに立った男・鉄(徳井義実)も、34歳となったいまは建設作業員として鬱屈した日々を過ごしていた。そんなある日、彼の日常に変化が起きる。彼の仲間、横田の娘で、息子・周平の彼女である真琴(山下リオ)が不良たちに暴行されたのだ。さらに仲間の川崎が何者かに襲われたことで、彼の中で眠っていたものが動きはじめる。

莫逆家族 -バクギャクファミーリア- (2012)のストーリー

かつて暴走族「神叉」の頭として関東のトップに君臨していた不良少年・火野鉄(徳井義実)。時が経ち30代になった鉄は、故郷・東京都花神町にて建設作業員として生活を送っていたが、感情を抑え込んで働き続ける日々にフラストレーションが溜まり、家庭も仕事も上手くいかなくなりつつあった。そんな折、暴走族時代の仲間・横田あつし(阿部サダヲ)と再会、あつしの長女が不良少年にレイプされ入院していると知らされ、ふたりはかつての仲間たちと共に復讐を決意。これをきっかけに神叉の元関係者が集まった「家族」が結成され、鉄たちは自分たちの法に則って感情の赴くまま生きていくようになる。やがて「家族」はアウトローとして恐れられながらも、莫逆の友との絆の中で充実した生活を送るようになってゆく。

かつて神叉では、鉄の幼馴染みで当時の神叉の頭だった夏目裕二(北村一輝)が、総会長・渡辺満(ナベさん)(中村達也)から鉄をかばって非業の死を遂げた事件があった。ナベさんは心に深い傷を負い殺人罪で収監され、事件から逃げ出した副総長・五十嵐けん(村上淳)は不良少年全てから見下されるようになり失脚、誰にとっても忘れることのできない悲劇として当事者たちの心に食い込み続けていた。メンバーが増えて「家族」が大きくなった頃、あつしが妻ナオミを強姦した粒谷を殺害し、その現場を五十嵐に目撃される事件が発生する。事件は社会的には五十嵐の舎弟・緒方(新井浩文)が犯人となり、緒方が警察の目の前で自ら命を絶ったことで全て終息したが、唯一の友を失った五十嵐は新しく自分の「家族」を作り、やがて近隣の不良少年グループや出所したナベさんを巻き込んで鉄の「家族」と殺し合いを繰り広げることとなる。